「妻の妊娠中に転職活動を強行!」
子供が生まれるとお金がいるので、転職活動をしようと思っても嫁に阻止されることがありますが、「会社を辞めたい」という気持ちもありますよね?
そこで今回は妻の妊娠中に転職活動をして成功した、30代男性Mさんの体験談をご紹介します。
もくじ
転職前
【 地域 】甲信越地方
【業種・職業】製版・広告制作会社・プランナー
【仕事内容 】広告企画・販売促進
【 年収 】310万円
【ボーナス 】15万円
【残業時間 】月80時間
【 休日 】月6日
仕事は、東京に本社を持つ大手印刷会社の下請け業務がほとんどで、地方としては非常に珍しい案件も数多くあったので、とても面白かったです。
私はその印刷会社の名前で企画書を制作し、プレゼンテーションも行なっていたのですが、今思えば、それが日々勉強になっていたのだと思います。
しかし私が所属していた会社は、製版会社と広告制作会社が合併してできた会社であり、役員のほとんどが製版会社出身の人たちだったので、広告企画については知識がそれほどなく、理解力も低いと言わざるを得ませんでした。
ある年、私は地元の分譲地の告知コンペに3社競合の中から1社に選ばれ、仕事を受注しました。
当初の広告費見込みとしては数億円が予測され、私はその日から役員や上司たちに持ち上げられ、何をしても毎日誉められるといった状況が続いていました。
そして、連日のように夜遅くまで告知準備や新たな企画立案を行なったおかげで、当初の5年の販売計画が約半分の2年で完売してしまったのでした。
クライアントはその販売企画に対し大満足で、その宅地は優良物件として、本社から表彰されるほどでした。
クライアントからこのように評価され、私もプランナーとしてとても自信の持てる企画でしたが、露骨に嫌悪感を露わにしてきたのが何をあろう会社の役員たちでした。
2年で完売してしまえば見込んでいた広告費も使われずに済んでしまうわけで、「どうして5年かけて売らなかったのか」と自社都合ばかりを振りかざして私に文句を言ってきたのでした。
私は目先の売上ではなく、まずはクライアントに喜んでもらうことが大事と考えており、以降もこうした方針や考え方の違いが表に現れたことでとても悩み、転職を決意したのでした。
転職活動
前職退社後、まずハローワークや人材バンクに登録し、その後、転職サイトにもいくつか登録しました。
筆記試験・面接対策として事前にやったことですが、まずは自分の自己分析、棚卸作業です。
それまでやってきた仕事の内容を時系列でまとめ、気付いたことや学んだこと、成果などを洗い出していきました。
こうした作業はとても地味ですが、その後の応募書類の作成や面接などの際も、強みやアピールポイントを整理するうえでもとても役に立ちました。
妊娠中に転職活動
当時、妻が第一子の妊娠中で、妻も前職を退職していたので、二人で無収入状態が続いていました。
それだけに採用試験に落ちた時などは私自身、すごくショックでしたが、妻もつらいと感じていたのか、よく泣いていました。
心身ともに安静にしていなくてはいけないときに、妻に多大な迷惑をかけてしまい、いまだに当時を振り返ると反省してしまいます。
内定が決まったときの経緯ですが、私の他に受験者が2人いたとのことでしたが、会社側がその2人に面接を断ってくれ、私の採用を優先してくれました。それだけにすごくうれしかったです。
退職時、上司は私の気持ちをすごく尊重し、理解をしてくれていたので、もめることはありませんでした。
転職活動中に苦労したことですが、前述の通りこれから第一子が産まれる時期だったので、転職に対してすごく神経質になっていました。
だからこそ、なかなか転職先が決まらず7ヶ月も要してしまい、非常に苦労しました。
転職後
【仕事内容 】
【 年収 】410万円
【ボーナス 】90万円
【残業時間 】月40時間
【 休日 】月8日
転職したことで年収が上がり、残業時間も減り、家族との時間も増えました。
転職先である通販会社の広告制作管理業務は、前職までの経験を十分に活かせる仕事なので、未経験者に比べると格段に早く内容や工程を覚えることができました。
通販会社の広告は、一般企業の広告のように、イメージアップやインパクトを残すことを目的としたものではなく、媒体を通じてダイレクトにお客様へ商品を販売することを目的としています。
そのため、レスポンス率(反応率)がとても重要となり、日々数字とにらめっこの状態が続きます。
私は前職までの広告業務経験が活き、高いレスポンス率を記録した制作物を作ることができたおかげで、3年でチームリーダーに昇格することができました。
また、広告制作会社にいたころは、クライアントの広告効果がなかなか伝わらず、制作の出来がどうだったかというのはあまりわからなかったのですが、現職の通販会社では広告効果も日々、ダイレクトに伝わってくるため、モチベーションの維持には大変役立っています。
そうした広告効果によって、マーケティングやコピーライティング、心理学等も勉強するきっかけとなったので、私は転職して本当によかったと思っています。