ヘッドハンティングで転職する男性

「ヘッドハンティングを受けたけど転職するか迷う」
多くの人には関係のない話ですが、優秀な人のもとには「とある筋から優秀な方がいると聞き、年収は今の1.5倍だすので来てもらいたい」と連絡があるケースがあります。

いわゆるヘッドハンティング(引き抜き)というやつで、年収・待遇アップを条件に「転職しませんか?」と声がかかります。

転職をすることで年収・役職が上がり成功するケースもあれば、失敗することもありますので、今回はヘッドハンティング後に転職して損をしたYさんの体験談をご紹介します。

転職前は内資系企業だった

【年齢】45歳
【地域】東京
【業種】内資系製薬メーカー
【職業】課長
【仕事内容】営業職に対してのサポート業務
【年収】1000万
【ボーナス】200万
【残業時間】50時間
【休日】9日/月

転職を決意した理由と不満ですが、一番大きいのが事業本部長と考え方が合わないことが辞めた原因でありました。

そのため、ヘッドハンティングを受けて、内定が決まった後に退職しました。
私が薬大を卒業して製薬メーカーに就職した時は、医療用医薬品の開発に所属しました。

この仕事は、病院やクリニックから新しい薬として病気で苦しむ患者さんに処方して頂くために、たくさんのデーターをまとめて厚生労働省に提出することです。
しかし、私が勤めていた製薬企業の新しい薬の数が減ったため、薬の知識を活かして営業職へ部署が異動なりました。

もともと売上が評価になる営業職が嫌いでしたから、担当した地区の売上が下がりました。その後、営業職に薬の知識を研修するための部署に異動になりました。

上司に怒られる部下

ここの部長が、ゴマスリで偉くなった人で、課長だった私に全ての仕事を任せてきたのです。そのため、残業時間が月に50時間以上になり激務になりました。

また、部署内で発生したミスは全て私が悪いことになり、その部長は責任を絶対にとりませんでした。

それに、ミスの責任を私に押し付けてきた時に、必ず将来、君を部長に推薦するからが決まり文句でありました。
これが約3年ほど続き、部署移動を申し出たが却下されました。

この時、タイミングよく外資系製薬企業から開発部長のヘットハンティングがありました。

年収は1500万で提示されました。それで、私は転職を簡単に決めてしまいました。

当時は有頂天でしたが、いま思うと不幸のはじまりでした。

ヘッドハンティングで外資系へ転職

【業種】外資系製薬メーカー
【職業】部長
【仕事内容】新薬データをまとめて厚労省に提出して発売許可を頂く
【年収】1500万
【ボーナス】350万
【残業時間】70時間/月

転職した結果、年収は500万上がりました。

しかし、外資系のため午前1時から会議がスタートしたり、アメリカに出張に出たりと、自宅に帰れなくなりました。

そして転職から3年後に心筋梗塞になりました。激務による疲労困憊が原因のようです。

入院を経てブランクがあきました。退院後にその外資系製薬メーカーに復帰しましたが、開発部長ではなく課長に降格されました。内資と違って外資系はシビアです。

転職二失敗した中年男性

その後、偶然にも前の会社で大嫌いだった部長と会う機会がありました。久しぶりに会った部長は取締役になっていました。

そして、私が退職を申し入れた時に、実は部長職に推薦していたことを教えて頂いたのです。今から思うと皮肉なことです。

結局、年収が高くなることに魅力を感じて、それで嫌いな部長と同じ役職になれることに喜びを感じ、カンタンに転職してしまったことを後悔しました。

管理人かいばの感想

東京本社の製薬メーカーの課長から、外資系製薬会社にヘッドハンティングされると言うことは、かなり優秀だったんだと思います。

実際、年収500万円アップを提示されており、部長のイスも用意されていたので、キャリアアップ成功のはずでした。

しかし結果としては、心筋梗塞になり体調を崩したことで入院。それだけならまだしも部長から課長に降格されています。
Yさん自身も書かれてますが年収が高くなり、部長になれることに浮かれて、簡単に転職したのが失敗の原因と言えそうです…

ヘッドハンティングされるほど優秀な方なら、内資と外資系の違いを事前に調べることも出来たのではないでしょうか?

外資系の転職は英語ができないとダメ?

はてな

会社によっては英語ができる人ばかりだったり、会議はみんな英語で喋ることがあるので、「TOEICなにそれ美味しいの?」レベルだと肩身が狭い思いをします。

なので面接のときに「どのくらいの語学力が必要ですか?」と質問することをオススメします。

求人情報にTOEIC700点以上と書いてあっても、「出来るに越したことはないですが、入社してから勉強してもらっても大丈夫です」と言われることもあります。

語学力も大切なんですが、それよりも仕事ができるかどうかを重要視されますし、英語は周囲の人が喋ってると自然と身につくと言われますからね~

余裕があるなら英会話教室に通っておいた方がいいですが、英語ができない人でも外資系企業への転職はできると思っておきましょう^^

外資系の転職で失敗しない方法

転職エージェントと握手する男性

Yさんは年収・待遇アップに惹かれた。また仕事のミスを自分に押し付ける上司にムカついてたこともあり、すぐに転職をしてしまいました。

結果としてはその判断が命取りとなり、自宅に帰れないほどの激務になり、疲労・ストレスから心筋梗塞という大きな病気にもなりました。

プライベートをめちゃくちゃにされ、心筋梗塞という治らない病気にかかり、そのあげく降格されて年収ダウンという三重苦です。

どんな人でも少なからず今の会社に不満は抱えていますから、年収・待遇アップをチラつかされると転職したくなるモノです。
 

しかしYさんのように即決してしまうと、失敗してあとから後悔することがあるので、じっくりと考えるべきでしょう。

ヘッドハンティングで判断を誤らないためには、転職エージェントに無料登録して、コンサルタントと相談しながら転職先を探すのが賢いです。

仮にヘッドハンティングを受けたとしても、転職エージェントのアドバイザーに聞けば、企業の内情を教えてもらえるので、あとから後悔することもなくなります。

無料登録できるおすすめ転職エージェントについて、失敗しないオススメ転職エージェントの選び方で書いてるので、「会社を辞めたい」と思ってるなら読んでくださいね。